# 014
KENTA KOUTA
November 30, 2014

GENRES
文化
乗っかってみたらどこかに感動はある
被災地に通い中学校などでライブを披露する健太康太。 NYでの修行から帰国した日に起きた東日本大震災。運命的なものを感じて被災地へと足を運び歌い続ける双子の兄弟です。レポーターは公私ともに仲の良い蔭山浩美。気心の知れた仲だから出てくる本音トークです。
Reported by Hiromi Kageyama
ー こんにちは。実は健太康太さんとは普段から公私共に仲良くさせていただいているのですが、まだまだ知らないこともあると思うので今日はこれを機に聞いてみようと思います!!では今日はよろしくお願いします。
[健太・康太]よろしくお願いします!!
ー 健太康太さん、なんか改まった形でお会いするのはすごい面白い感じですよね(笑)。普段から仲良くさせてもらっていますけど、こういう取材だと照れますねえ(笑)。
[康太]はい(笑)。
ー では早速ですが、今の活動について教えていただけますか。
[康太]去年の10月に健太康太初のアルバムを出して、そのアルバムを持って全国を回っているというかんじですね。このお店(※下北沢のCafe KICK)でも月1回ライブしてますし、ひろみちゃんもよく来てくれてますよね。
ー ホントにファンなんで(笑)。今のアーティスト活動に至るまでのきっかけってなんだったんでしょうか?
[康太]音楽に興味をもったのが5年前、25の誕生日を迎えてからなんです。それまでは、毎日カラオケばっかり(笑)。でも2011年にR&Bオーディションで優勝したのをきっかけに本気で音楽をやろうと思ったんです。それで、音楽の本場といえばNYでしょ!!ということでNYに行ったのが2011年の2月。向こうでライブするまでは日本に帰らん、という気持ちで行きました。着いてからはずーっと地下鉄で路上ライブをしていて。
ー 地下鉄というのは駅?
[康太]そうそう、地下鉄の34丁目のシルバニアステーション。
ー なんかハリーポッターみたいな駅ですね(笑)。
[康太]『34丁目の奇跡』って映画あるじゃないですか。偶然にもその映画の舞台なんです。そのシルバニアステーションの地下鉄のホームで歌っていたんです。
ー ありなんですか?ホームでのライブって。
[康太]ホントはダメです(笑)。
ー 日本も路上ではダメですもんね。でも、すごくないですか?ホームって。
[康太]こっそりやっていました(笑)。最初は本当にホームの端っこでやっていたから、一回電車が来ても10人も見てなかったかな。でも、だんだん歌うのに慣れてきたら、人がたくさん降りる車両のところへ移動して歌っていました。
ー そのときは健太さんはドレッドでしたか(笑)?
[健太]ドレッドです(笑)。そのとき刈り上げてちょんまげにしていたからサムライドレッドと言われてました(笑)。
[康太] とまぁそういうことで、歌うのにも慣れてきてたんですが、「NYでライブするまで帰らん!!」って決めていたからずっと延泊してて、ついに所持金が2ドルくらいになっちゃったんですよ。そしたらそんな時、ちょうど電車から降りて来た人の中で声をかけてくれた人がいたんです。
[健太]その人に「明後日ライブがあるんだけど出てみないか?」って言われて。それでようやくNYで歌えることになって。
[康太]俺ら全然英語がしゃべれなかったから、とにかく気持ちを込めて歌ったね。それで当初の「NYでライブをやる」っていう課題を達成できたから、よし日本に帰ろうということで帰国したんだけど、ちょうどその日が2011年の3月11日だったんです。