オンラインとオフライン、両方の活動があるので、その人がどう関わりたいかで決めて頂ければと思います。ゆるく繋がりたいようなら、手軽なオンラインが適切だと思うし、しっかり情報交換したいのであれば、オフィスに来てみていただければと思います。木曜日の夜にお茶会を開いているので、ネットでは聞けない悩みの相談にも乗れると思います。

　いろんなタイプが居るからこそ、どういう風に情報を整理してあげるかが重要だと思っています。私たちは一つの治療方法に染まらないというのをモットーにしていて、あくまでも中立的立場です。標準治療というものもありますが、それを望まない患者さんもいるので、選択肢を提案してあげるだけでも十分価値があると思うんですね。東洋医学に興味があれば漢方っていう道もあるし、整体とかいろんなものをミックスする方法もあると思います。いろんなタイプの人がいるからこそ、一人でも似た症状の人と繋がってもらえたら嬉しいですね。

　アンティクルの活動をする前は、アトピーであることが嫌だし、隠したかったんですけど、活動を始めてから受け入れられるようになりました。私はアトピーなんですって言えるようになってからは肩の荷が下りたし、同じ境遇の同世代の人とも出会えるようになりましたね。

　起業は逆境だらけでしたね。当事者でありながら起業することが想像以上に大変でした。勢いで起業はしたものの、症状が不安定で休まざるを得ない時がたくさんありました。やるべきことがまだまだあるのに、動けずにもどかしい思いもしました。思い入れが強くなかったら、とっくに辞めていただろうなって思います。だけど自分が当事者だから、辞めたところでアトピーが良くなるわけじゃないし、続けるしかないと思って今も続けています。それにつらい時に限って応援のメッセージや面白い提携の話が来たりするんですよね（笑）。支えてくれる周りの人やいろんな縁のおかげでもありますね。

　情報発信が大事だと思います。問題に感じていることや自分がやりたいことを整理するためにもインプットとアウトプットは重要。私もそうだったように、共感してくれる人を集めるために、いろんな場所に足を運んで、発信する。関係者にも自分からコンタクトを取って会いに行く。行動する中で、起業の道だけでなく、組織に加わる方法などいろんな形での問題解決策が見えてくると思います。

　いろんなきっかけを与えてくれるものですね。アトピーのせいで良い意味でも悪い意味でも普通の人生ではなくなったけれど、アトピーのおかげで自分にしか出来ないことを見つけたから。今まではアトピーをマイナスに捉えることも多かったけれど、今後はそれをバネに「アトピーのおかげ」「アトピーがあったからこそ」ってもっと思える人生を歩みたいなと思います。